【京都府内産業全体の景況】
『改善の兆しが見えない小売業』
売上高D・Iは、前年同期比で全産業9.3ポイント改善(前期▲22.9ポイント→今期▲13.6ポイント)した。
内訳として製造業は、3.0ポイント改善(前期▲8.0ポイント→今期▲5.0ポイント)、建設業は、11.5ポイント改善
(前期▲11.5ポイント→今期0.0ポイント)、小売業は、7.9ポイント悪化(前期▲28.2ポイント→今期▲36.1
ポイント)、サービス業25.5ポイント改善(前期▲33.3ポイント→今期▲7.8ポイント)となった。
一方、採算D・Iは、前年同期比で全産業14.3ポイント改善(前期▲34.5ポイント→▲20.2ポイント)した。
製造業は、4.1ポイント改善(前期▲21.6ポイント→今期▲17.5ポイント)、建設業19.3ポイント改善(前期▲23.1ポイ ント→今期▲3.8ポイント)、小売業は、3.4ポイント悪化(前期▲41.3ポイント→今期▲44.7ポイント)、サービス業は 、31.3ポイント改善(前期▲42.0ポイント→今期▲10.7ポイント)した。
製造業では、売上、採算共に改善基調であるが、電気料金の値上げや原材料の高騰による費用の増加で利益の圧迫を 指摘する向きがあった。建設業では、熟練労働者及び労働者の確保が困難となっており、受注調整を余儀なくされる
ケースも見られた。小売業では、4業種の中で唯一売上、採算とも悪化した。調査対象企業から個人消費の回復は 感じられず、大型小売店舗の進出や同業他店との価格を強いられ、売上、採算の悪化を招いている。
サービス業では、 小売業と同様に高齢化及び人口流出という周囲の環境構造の中で、売上、採算面の改善は依然厳しい状況である。
『先の見えない小売業 個人消費の回復に期待』
来期の予測D・I値は、全産業の売上高で1.5ポイント(今期▲13.6ポイント→▲15.1ポイント)の悪化、採算で
3.0ポイント(今期▲20.2ポイント→▲23.2ポイント)の悪化と予想される。
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